屍の宴 〜繰り返す血染めの恐怖〜


過呼吸委員長(CV:牧瀬(クリス)コスタさん)が引き攣っている絵がインパクトあり過ぎの
コープスパーティー・ブラッドカバード・リピーテッドフィア」です。地味に高かった。


しかし……思ったほど怖くはないですね。というより萌えっ娘が多過ぎて恐怖を忘れます…。


感覚的には「戦闘のない21世紀版スウィートホーム」といった感じで、2DRPG視点なが
らも、完全にアドベンチャーゲームです。


普段はそれほど頻繁に死の危険に晒されることはありませんが、パッケージ裏面のコピー
「油断したら、死ぬ」は伊達ではなく、気を抜いた頃に即死シチュエーションが登場する
ので、うかうかしていると命取られます。自分が死ぬ(ゲームオーバー)だけではなく、
一度の判断ミスで仲間が死んだりするので、常に緊張を強いられる作品です。


そして、この作品の真価は「音響」にあります。
PSPに音響の何たるかを求めるのもおかしな話ですが、特殊な音響編集を行っているらしく、
ヘッドホンを使うと、耳元でボソボソとつぶやかれている様な、毛が逆立つ感覚を体験できます。
実力派声優陣の演技も鬼気迫る迫力で、イベントシーンは圧倒されます。


元がツクール作品のようで、「これ原作そのままじゃないのか?」と思うほどにツクール
感が出ています。(でも(うろ覚えで申し訳ないですが)この原作って相当古かったような気が…)


イベント読み込みか何かはわかりませんが、部屋に入った時など、一瞬操作が効かなくなることが
あり、若干イラッとくることがあります。
必要最低限は満たしていますが、システム周りの脆弱さは5pbらしくないといえばらしくないですね。


また、効果音や状況説明、ボイスにグロテスク感はかなりあるので、「プレイヤーの想像が恐怖(エグさ?)
を膨らませる」タイプです。人によってはかなり嫌悪感を覚えるでしょう。


一応レイテッド・フォー・マチュア(正確には「17歳以上推奨」)ですので、マップ画像(ドット絵)
では内臓がブチまけられ、イベントグラフィックでは痛ましい死体の連発。嘔吐(←女性陣が頻繁に吐きます)・
便関連の状況描写もあるので、それなりの精神的タフネスは必要かもしれません。


柔らかい絵のおかげで恐怖感は薄いとはいえ、夜背後が気になる程度には怖いです。
遊ぶ価値は十分にありますよ。