銃の種類と特徴その2

エアガンを選ぶ際の重要な要素に「パワーソース」というものがあります。
これは「何を動力に動くか」というもので、これによって大まかに3つのカテゴリに分類されます。

●バッテリーを使用して、内蔵モーターの力で動くものを「電動ガン
●専用のガスを注入し、その気化作用を利用するものを「ガスガン」
●発射用空気の圧縮・弾の装填を全て自分の手の力で行う「エアコッキングガン」
これらを総称して「エアガン」と言います。


「電動」はアサルトライフルサブマシンガンなどに多く見られる作動方式で、東京マルイ社製が有名です。
特に初心者は「長物はマルイの電動を買っとけば間違いない」と言っても過言ではありません。
メリットは、気候に左右されずに安定した性能を発揮でき、パワフルな連射が可能という点ですが、反面「バッテリーの装着・接続が面倒」「充電器・放電器も買わないといけない」「充電が必要なのですぐに撃てない」といったデメリットもあります。

「ガス」はハンドガンや小型のサブマシンガンに多く見られる形式です。
スライドやボルトが実物同様に稼動する「ブローバック」が楽しめるモデルが多いのが特徴です。弾とガスを装填すればすぐに撃てますが、気温が低い場合や、連射をした場合に発射不良を起こしやすいという欠点があります。

エアコッキング」はハンドガン、ショットガン、ボルトアクション式スナイパーライフルに多いタイプです。
全ての手順を人力で行うので、弾以外にランニングコストが全く掛りません。欠点は、一発の発射毎に空気の圧縮、弾の装填が必要で、連射ができないことと、モデルによってはかなりの腕力が必要ということです。



次に主なエアガンメーカーの特色を解説します。

東京マルイ】 得意分野:全て
日本を代表するエアガンメーカーで、製品は安心して使える性能を持ち、信頼性にも定評があります。価格も1000円程度のお手軽ハンドガンから5万円以上のハイエンド電動ガンまで多岐にわたります。このメーカーの製品に気に入ったものがあれば、購入してもまず問題は無いでしょう。製品ラインアップが万人向け過ぎて、「変り種」という点に弱いのが短所といえば短所でしょうか。

【マルゼン】 得意分野:エアコッキング・ガス
精密射撃競技用ボルトアクションライフルを製造しているメーカーで、同社のボルトアクション「APSシリーズ」は、スナイパーの定番として絶大な信頼を得ています。ドイツ・ワルサー社のハンドガンを正式ライセンス付でガスガン化しているメーカーでもあります。
APSを除き、性能が極端に良い訳ではありませんが、目立った悪評もありません。価格は1万数千円〜のクラスです。

マルシン工業】 得意分野:ガス
「キワモノ」な銃をエアガン化する、業界でも一風変わったメーカーです。
流行に流されない独自のラインナップを揃えており、銃そのものの機種だけでなく、「排莢式ガスガン」(発射と同時に薬莢が飛び出す)や「8mmBB弾」(業界の標準は6mmBB弾)など、機構や構造にも変わったものが多いです。性能は「・・・」といった感じのものが多いですが・・・。
ただ、シルバー色の塗装技術と木材の扱いは他社を圧倒しており(私はそう思います)、「このメーカーだからこそエアガン化してくれた!」というものも多いため、ラインナップをチェックする価値はあります。価格は10000円〜クラス。

【KSC】 得意分野:ガス
ハンドガンやサブマシンガンのガスガン製造を得意とするメーカーです。
性能・外観共に高レベルで、同社の高い技術力が伺われます。但し、値段は若干お高めで、ハンドガンでも2万円〜クラス。
特に上級者から高い支持を得ています。(銃そのものが上級者向きというわけでもありません。)

【タナカワークス】 得意分野:ガス
独自設計のリボルバーや、スナイパーライフルを始めとする渋い製品ラインナップで、固定ファンの多いメーカーです。
最初に手を出すメーカーとしては若干敷居が高めです。「エアガン界のブランド品」といった感じでしょうか。

【ウエスタンアームズ】 得意分野:ガス
ハンドガンでも2万円〜。高い製品は7、8万もザラな超高級ブランド。
発射性能は平凡ですが、重量感や外観のリアルさは他を圧倒しています。サバイバルゲーマーではなく、コレクターの方に特に人気です。


初めて買う場合、上記メーカーの製品なら安心して購入できるでしょう。
個人的には、取扱いの容易さや説明書の親切さという点で「マルイ」を強く推します。

さて、次回はいよいよ各パーツの説明など、機種選定時のポイントを説明します。